畳替えのきっかけとご相談内容
今回ご依頼いただいたのは、いわき市小名浜住吉にお住まいのご家庭。築40年ほどの住宅にお住まいで、6帖二間と4.5帖の3部屋、合計16.5帖の畳替えをご希望でした。お客様は以前、消防団でお世話になった先輩のご紹介で当店を知っていただいたとのこと。ご縁に感謝しながら、心を込めて対応させていただきました。
打ち合わせの際にお伺いすると、前回の畳表替えは平成27年頃とのこと。しかし、数年経つうちに毛羽立ちが目立ち始め、「そろそろ新しくしたい」とのご相談でした。築年数も40年ほど経っており、畳床自体に傷みが見られたため、今回は床からしっかりと見直すご提案をいたしました。
納得いただける説明と素材選び
前回の施工時には「縁を選んだ程度で、畳表や床材の説明はなかった」とお客様から伺いました。当店では、産地や品質による違いを丁寧にご説明し、お客様に納得いただいたうえで素材を選んでいただくことを大切にしています。
今回採用したのは、次のような素材です。
- 床材:ケナフ床 55ミリ
- 表:熊本県産畳表「松クラス」
- 縁:大宮縁 HANA香織 #7
畳表は、い草界で「レジェンド」と呼ばれる橋口英明さんが生産した「熊橋備表」を使用。品質の高さと美しさには定評があり、長く愛用いただける安心感があります。

施工は3日間に分けて行い、1部屋ずつ朝に畳を引き上げ、午後に新しい畳を納品しました。大きな工事ではなく、普段の生活に大きな負担をかけずに進められるのも畳替えの良いところです。
新しい畳の心地よさとお客様の声
納品の際、新しい畳の香りにお客様はとても感動されていました。また、ケナフ床を採用したことで、足触りや温かみが格段に良くなり「やっぱり違うわね」と嬉しいお言葉をいただきました。


比較のために一般的な建材床にも上がっていただきましたが、その差は歴然。自然素材ならではの心地よさを実感していただけたことが、私たちにとっても何よりの喜びです。
畳は単なる床材ではなく、家族が集い、くつろぎ、思い出を育む空間を支える大切な存在です。お客様の暮らしに寄り添い、安心して長く使っていただけるよう、これからも丁寧な説明と確かな施工を心がけてまいります。

いわき市平 一級技能士のいる熊本県産表専門店小野畳店
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