中古住宅をご購入され、新しい暮らしに合わせて和室を綺麗にしたい!
そんなお客様からのご相談を、いわき市四倉町の(株)ヨシダ住建様を通じていただきました。今回のお宅は福島県南相馬市原町区。ご夫婦でゆったりと暮らすために購入された住まいとのことで、「気持ちよく和室を使えるようにしたい」という大変あたたかい想いを感じるご依頼でした。
当店からは片道80km以上、車で約1.5時間の距離。遠方での施工は採寸のミスが許されないため、現地調査には普段以上の準備を整えて伺いました。
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◆ 1. 珍しい“6帖の茶室”に合わせた畳づくり
1階には珍しい6帖の茶室があり、そのうちの1帖には炉が切られています。茶室の畳は敷き方ひとつで見え方が大きく変わるため、まずはお施主様のご希望を丁寧にお伺いしました。
「趣味として時々お茶を楽しむ程度なので、格式の高すぎる仕様より、普段の暮らしになじむ雰囲気が良い」とのことで、黒縁は使わず 大宮縁・暮四季Ⅲ(#330) を採用。落ち着いた色味で、茶室の雰囲気を損なわず優しい仕上がりになります。
さらに、「予備として替え畳も作っておきたい」というご希望もあり、将来的な張替えの手間が軽くなるよう、セットで製作いたしました。
畳表には、最近人気の「カビが生えにくい素材が良い」というご要望を受け、
ダイケン和紙表・銀白100A(引目)〈16 若草色〉 をご提案。
和紙表は耐久性も高く、色変わりしにくいため長く美しさを保てる素材です。



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◆ 2. 2階はスッキリとした“縁なし畳”で現代的な和室へ
2階の6帖和室は「縁のない畳で明るくしたい」というご希望をいただきました。縁なし畳はお部屋の印象が一気に現代的になり、すっきりと広く見えるメリットがあります。
使用したのは
ダイケン健やか表・清流(目積)〈01 銀白色〉。
目積織りの細かな織目が特徴で、やわらかな明るさと清潔感のある仕上がりになります。日常の掃除もしやすく、来客時にも気持ちよく迎えられる空間が整いました。


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◆ 3. 遠方施工だからこそ“いつも以上に丁寧に”
遠方での作業は、もし寸法違いがあれば再訪が難しく、お客様へもご負担をかけてしまいます。そのため、採寸・製作・納品のすべての工程で、いつも以上に細かな確認を重ねました。
納品当日は、緊張感を持ちながら一枚一枚慎重に敷き込み。
結果、どの部屋も無事にピタリと収まり、私たち自身も納得のいく仕上がりとなりました。
後日、ヨシダ住建様を通して「とても気持ちの良い空間になった」とのお言葉をいただき、遠方での作業の苦労が一気に吹き飛ぶような嬉しいご報告となりました。
和室は暮らしの中で心を落ち着かせる場所です。畳を替えることで、お客様の毎日が少しでも快適になるのであれば、それ以上の喜びはありません。
今後も、おひとりおひとりのご希望を丁寧に伺い、納得のいく和室づくりをお手伝いしてまいります。

いわき市平 一級技能士のいる 小野畳店






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