■ 長年のお付き合いからいただいたご依頼
いわき市錦町の築10年のお宅で、8帖間の畳を「裏返し」でお仕立てし直しました。こちらのお客様とは、当店がまだ平童子町に店舗を構えていた頃からのお付き合いで、すでに60年以上。代々にわたりご利用いただいてきたことを思うと、本当にありがたく、感謝の気持ちがこみ上げます。
「孫が大きくなって、もう畳を傷める心配がなくなったから、ようやく綺麗にできるね」とのことで、お電話をいただきました。
さらに、「近くに畳店さんのチラシも入るんだけど、やっぱり小野さんにお願いしたいの」とおっしゃっていただき、遠方にもかかわらず当店をご指名くださったお気持ちに胸が熱くなりました。
■ 青い縁から、また青い縁へ。お好みに寄り添ったご提案
現地へお伺いし、まずは縁選びからスタート。これまで青系の畳縁をお使いだったとのことで、雰囲気を損なわないよう、当店の見本帳のなかから「大宮縁 フローレンス #130」をお選びいただきました。


同じ青でも柄や風合いが違うため、光の当たり方やお部屋全体の雰囲気のバランスを見ながら、一緒に丁寧に選んでいただきました。
畳の裏返しは、まだ使用できる畳表を裏面に返して再利用する方法で、見た目も新しく、費用も抑えられるため、多くのお客様にご満足いただいている施工方法です。
■ 「畳って敷き方が決まっているの?」と驚かれた奥様


納品時、お嫁さんから「畳って大きさが全部同じじゃないの?」という素朴なご質問をいただきました。
実は、畳はお部屋ごとに一枚一枚寸法が違い、まるで“オーダーメイドの家具”のような存在です。敷く位置も決まっており、同じ畳でも別の場所に入れると収まりが変わってしまうことをご説明すると、
「じゃあ、同じ畳が同じ場所に戻るんだ〜面白いね!」
と、とても興味深そうにされていました。こうしたやり取りを通じて、畳の奥深さに触れていただけるのは、職人として本当に嬉しい瞬間です。
仕上がった畳を見たお子さんたちが「きれい!」と喜んでくださったのも印象的で、お部屋の空気がふわっと明るくなったように感じました。
これからも、安心して長くお付き合いできる畳店として、丁寧な仕事とわかりやすい説明を大切にしてまいります。
畳のことなら、どんな小さな疑問でもお気軽にご相談くださいね。

いわき市平 一級技能士のいる小野畳店






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