いわき市中央台にお住まいのお客様より、畳替えのご依頼をいただきました。築35年以上のお住まいで、これまでに一度表替えをされた8帖の和室。今回は「帰省するご家族が気持ちよく泊まれるように」と、畳をすべて新しくしたいというご相談でした。
お話を伺うと、ご家族が泊まった後に体のかゆみを訴えることがあり、和室に泊まることをためらってしまうとのこと。長年大切に使われてきたお部屋だからこそ、安心して過ごせる空間に整えたいというお気持ちが伝わってきました。
■ 長年の畳に潜む見えない原因
現地で確認させていただくと、既存の畳は建材床仕様で、使用年数を考えると畳表と床材の間にホコリや細かなゴミが蓄積している可能性がありました。畳そのものが原因というよりも、長年の生活の中で溜まったホコリや湿気が、かゆみや不快感につながることもあります。
そこで今回は、表替えではなく床材からすべて新調する方法をご提案。さらに、畳表と床材の間に「マイトスタット防虫紙」を挟み込む施工をご説明しました。
※マイトスタット防虫紙とは、畳内部に使用する防虫・防カビ対策用の専用シートで、ダニや虫の発生を抑制する効果が期待できる建材です。薬剤を散布するのではなく、施工時に挟み込むため安心感があります。


■ 使用した材料へのこだわり
今回使用した畳表は、熊本県産い草の松クラス。香り・色味・耐久性のバランスが良く、上質な和室空間を演出します。縁は大宮縁アラベスク#540を選定し、落ち着きの中にさりげない華やかさを添えました。床材は55ミリの建材床を使用し、しっかりとした踏み心地に仕上げています。
材料の選定理由やグレードの違いについても丁寧にご説明し、ご納得いただいた上で施工に入りました。同業の方にも参考にしていただけるよう、床材と防虫紙の組み合わせによる対策は、今後ますます重要になると感じています。
■ 施工当日の様子とお客様の声
施工当日は朝に採寸を行い、既存の畳を搬出後、床面を丁寧に清掃。その上で新畳を納品しました。
新しい畳をご覧になったお客様は、「いい香りがするわ。こんなに青いのね」と笑顔に。防虫紙の役割についても改めてご説明すると、「これで安心して泊まってもらえるわ」と、ほっとされたご様子でした。


新しい畳や畳表そのものから虫が発生することはありません。多くの場合は生活の中で溜まるホコリや湿気が原因となります。今回のように床材から一新し、防虫対策を組み合わせることで、より清潔で安心感のある和室づくりが可能になります。
大切なご家族を迎える空間だからこそ、目に見えない部分まで丁寧に。これからも、暮らしに寄り添う畳店でありたいと改めて感じた施工事例となりました。

いわき市平 一級技能士のいる熊本県産表専門店 小野畳店






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