畳の原料となる「いぐさ」の生産と、畳表ができるまで

畳の原料となるいぐさは、現在、そのほとんどが熊本県で生産されています。
いぐさの苗は、畑(苗床)に植付けた苗を8月に掘り出し水田苗床へ植付け育てます。それを11月下旬に再度掘り出し、本田へ植え付けるための調整(株分けや根切り)などを行います。この苗を11月下旬に本田に植え付け、6月下旬から7月中旬にかけて刈り取ります。鮮度を保つため刈り取りは気温の低い早朝や夕方に行い、刈り取ったいぐさは、畳独特の色や香り、光沢を出すために、天然染土を使って泥染め(※1)をします。泥染めには、いぐさの表面をコーティングし、均一に乾燥させる働きもあります。
泥染め後に乾燥させたいぐさは長さごとに選別され、一年かけて、農家が畳表(※2)に織り上げます。織り上げた畳表は、一枚一枚、手作業で傷が無いか等をチェックして仕上げます。ここまでをいぐさ農家が行います。
仕上げが終わった畳表は厳しい検査を受け、検査に合格した畳表は製品のランクごとに分けられ、全国に向け出荷されます。
平成28年2月、地理的表示保護制度(GI)に「くまもと県産いぐさ」「くまもと県産いぐさ畳表」として登録されました。

  1. 泥染め:刈り取ったいぐさを乾燥前に染土(せんど)と呼ばれる天然の良質な粘土(非常に細かい土)を水に溶いたものに浸漬する作業です。
  2. 畳表:いぐさを横糸に、糸を縦糸にして製織したござ状のものです。畳表は市場や産地問屋を経由し畳店が購入します。これを畳職人さんが畳床に張り畳の縁を覆うヘリを縫い付けて、ようやく畳の完成です。

一級技能士のいる熊本県産表専門店 いわき市 小野畳店

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