お客様のご要望と課題
この度、いわき市内郷高坂町にお住まいのご家族より、8帖二間の畳交換のご依頼をいただきました。築30年の中古住宅を購入されたお客様で、10年前にリフォーム済みの大変綺麗なお宅でした。
お客様のご相談内容は、小さなお子様がいらっしゃることから、従来の藺草表ではカビの心配があるというものでした。衛生面を重視されるお気持ちは、子育て世代のご家庭なら当然のご心配事です。そこで私どもは、カビに強く、お手入れが簡単なダイケンの和紙表をご提案させていただきました。
カタログをご覧いただいたところ、これまで縁付きの藺草表をお使いでしたが、90センチ角の縁無畳にも大変興味を持っていただけました。縁無畳は、モダンで洗練された印象を与える一方で、お部屋を広く見せる効果もあります。

最適なプランのご提案
お客様のご要望とご予算を総合的に検討し、縁付きの畳と縁無畳、それぞれのお見積りをご提出いたしました。十分にご検討いただいた結果、ご予算の範囲内でより理想的な空間づくりが可能な縁無畳をお選びいただけました。
最終的に採用したのは、ダイケンのカクテルフィット#17(灰桜色×白茶色)を使用した縁無畳です。新床畳(建材床)での施工により、耐久性も十分に確保いたします。この色合いは、落ち着いた上品な印象を与えながら、お部屋全体に温かみをもたらします。
縁無畳の施工には、表を美しく折り曲げる高度な技術が必要で、この工程を苦手とする畳店も少なくありません。しかし、当店では専用の機械を導入しており、熱を加えながら丁寧に折り曲げることで、美しい仕上がりを実現しています。


完成した空間とお客様の喜び
8帖二間、合計32枚の90cm角の畳を敷き詰めた完成したお部屋は、まるで高級旅館のような格調高い佇まいとなりました。施工後、お部屋をご覧になった奥様からは「とてもきれいだわ、随分と部屋のイメージが変わるわねぇ」と、大変お喜びの声をいただきました。
特に印象的だったのは、片方の8帖のお部屋に設置されていた掘りごたつへの対応です。掘りごたつ周りの寸法調整は非常に繊細な作業で、経験と技術が必要な箇所です。今回も細心の注意を払いながら採寸・調整を行い、無事に美しく収めることができました。
掘りごたつの設置や改造は、一般的に難易度が高い作業です。そのため、今後もしお客様が掘りごたつのお部屋への変更をご希望される場合は、遠慮なくご連絡いただければと思います。豊富な経験とノウハウを活かし、お客様のご要望に合わせた最適な空間づくりをお手伝いさせていただきます。




いわき市平 一級技能士のいる小野畳店
この記事へのコメントはありません。